創業ゼミナール4回目

2009年7月25日(土)創業ゼミナール4回目です。

今回は、欠席者が多いようですが、それでも50人以上の参加者があり、相変わらず盛況でした。

午前中は、税理士の川名洋司先生による「創業者のための税務と経理の基礎」と題して青色申告の方法について講演がありました。

先生は、鋸南町のご出身で安房高校の卒業生だそうです、安房高校といえば2008年春の甲子園出場校で、X-JapanのYOSHIKIの出身校でもあります。

 

さて、個人事業主として開業するときに最初にすることは、「個人事業の開廃業等届出書」「青色申告承認申請書」の2つを税務署に提出します。その際に、奥様に給与を払いたい場合には、「青色事業専従者給与届出書」も提出しなければなりません。ここは法人事業主と異なり、個人事業主の場合は原則的に奥様に給与を払うことができないのだそうです。したがって、この届出を忘れると、支払った給与は経費として認められず税金がかかってしまうことになります。

 

法人設立の場合は、「青色申告の承認申請書」「法人設立届出書」「申告期限の延長の特例の申請書」「給与支払事務所の開設届出書」「源泉所得の納期の特例の承認に関する申請書」が必要です。

 

次に経理で必要な書類については、個人事業主の場合は、「総勘定元帳」と「現金出納帳」は必ず提出しなければなりません。

法人の場合は、それプラス「預金出納帳」「売上帳」「売掛帳」「仕入帳」「買掛帳」「固定資産台帳」「経費帳」「手形帳」が必要となります。

会計処理の歴史は、手書き会計→伝票会計→コンピュータ会計という流れがあり、最近は伝票を使わなくなってきているそうですが、例えば出金伝票などの場合は承認印欄があり、必ず本人→管理者→経理の流れ(ワークフロー)があるので、内部統制の立場から、現在でも一般的に使われています。

 

各台帳の書式は業種・業態で異なり、それぞれが使いやすいように工夫されているので、自分の仕事にあった、書式を選ぶことが大切です。

 

また会社運営の中で、人の雇用に関する事は社会保険労務士に相談し、特に雇用に関する助成金の申請は、必ずお願いすることになります。

一方、経理・税金に関する相談は税理士に相談し、会社の登記・設立に関することは司法書士に相談する、となっています。

 

ところで、ITの事はどこに相談すればよいのでしょうか、ITコンサルタント、ソフト開発会社、パソコンショップ、大塚商会などのOA販社、ITに詳しい社員、いろいろ出てきますが、他の職業のように、明確でないということが、今回のセミナーではっきりわかりました。

私が、中小企業が気軽に相談できるITコンサルタントになりたいと思ったのは、まさにこのことであったと、強く思えるようになりました。

 

午後からは、いよいよこのゼミナールのメインイベントである、事業計画書の作成講座に入りました。

講師は、大矢中小企業診断士事務所代表の大矢たかし先生です。

大矢先生は、千葉県柏市在住で茨城県の某カントリークラブに勤務した経歴を持たれ、不動産会社の営業をされた後、平成16年に独立開業されました。在職中は倒産等の経験もあり、創業支援のお仕事はもとより、企業再生支援に強みを持っていらっしゃいます。

 

本日50数名を8つのグループに分け、テーブルを島に移動させて、グループ形式で、モデルケースをチームで検討し、発表するという形で、進行しました。

 

普段、話さない人とこうして意見を交換する機会がもてたので、とてもよかったと思います。

来週は、いよいよ自分の事業計画を提出するのですが、それがこの一週間の宿題です。